居酒屋の覆面調査を行うメリット|調査費用の相場や依頼手順も解説

多くのお客さんに注目してもらいたい、好感度を上げたい。
しかしそのためには、なにをどうすべきか?
自分の居酒屋をもっと向上させたいと願う店長さんなら誰もが考え、悩む事ではないでしょうか。
そんな時に必要なものが、自社の強みや改善点などを知る客観的な目であり、そしてそれを知る手段として覆面調査というものがあります。
ここでは覆面調査の自社への効果、さらには依頼する際の相場から依頼手順についてまで、詳しくご紹介します。
目次
居酒屋が覆面調査をするメリットとは
見えない問題点の改善
覆面調査の調査レポートによって、その調査を受けた店舗の見えない問題点が浮き彫りにできるメリットがあります。
内側からは見えない問題点というのは多々あるものです。例えば掃除でもメンテナンスでも、自分達で努力しているはずのことが、意外にも顧客からすると必要ないと感じていることなども少なくありません。
覆面調査のレポートは、冷静な多角的調査だからこそ、見えない問題点を明確にできるというメリットがあります。
おざなりな部分が明確に
店を経営する、運営するといった場合、できれば全てのことに力を注ぎたいけれど、毎日やることが多ければそうはいかないものです。
毎日の運営では、知らず知らずのうちに「ここは昨日と同じでいいか、この程度で大丈夫」などと、そんな気持ちになっている場所はありませんか?
日々の業務に追われて、適当になっている部分や本来、手をかけるべき部分を調査レポートにより明確にすることは、経営や運営そのものの問題点を見直すきっかけにもなります。
今後の伸びしろを確認できる
覆面調査は悪い点だけをチェックされるわけではありません。
調査レポートには、店舗の良い点や今後の伸びしろとなれる可能性も記載されています。
そのため、意外に知らなかった自店の強みを見出すきっかけになります。
その強みを活かし伸ばしていくことは、他店との差別化につながり、より良い経営や店舗運営には欠かせません。
覆面調査にかかる費用の相場は?
居酒屋の覆面調査を依頼する場合、その調査にかかる費用面のチェックは欠かせないところでしょう。
その相場についてご紹介します。
まず覆面調査の内容には、単にお店の内部状況だけを調査するものから、覆面調査の実施後に調査会社と調査内容に基づき面談を行い、今後のお店の運営に関してより良い方向性を提示するプランなど、沢山の種類があります。
何を目的に覆面調査を依頼するのか、その目的にはどういった内容の調査が必要か、まずはその点をしっかりまとめ、考えた上で調査会社を選びましょう。
調査項目によってかかる費用も大幅に変わってきます。
基本的な費用としては、単に店内の様子をチェックしてもらうだけの覆面調査の場合は、相場として5,000円前後から1万円までの間で価格を設定している企業が多いようです。
ただし、これはあくまでも表面的な店の現状をチェックしてもらう場合です。
具体的な料理の質、接客の質といったチェックを依頼したいのならば、相場としては依頼費用は1万円から1万5千円程度、これに飲食にかかった諸経費などもプラスされることもあります。
また企業によっては登録料金(初期費用等)として10万円程度がかかるところもあるようです。
店内の具体的な調査を依頼するのならば、経費諸々を含めて15万円から20万円程度が相場になるといえましょう。
調査項目が増えたり、またその居酒屋ごとに合わせてカスタマイズした調査内容にしたりすると、さらに料金は加算されていく形になります。
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覆面調査を依頼する手順
依頼手順
まずは、どこに調査を依頼するか、どんな調査を依頼するかを検討しましょう。
調査依頼に関しても、単に店内の調査のみを依頼する場合もあれば、その後の経営方針の指南までが込められたメニューもあります。
どんな目的で依頼するかによって、どんな調査を選定するかは大切です。
多くの調査会社では、WEBによって調査依頼を受託する場合が多いです。
中には事前におおむねメニューによっての料金を明示している場合もありますので、料金でお悩みの方は事前に比較してみても良いでしょう。
依頼の際には、細かなアンケートがある場合もあります。
今後の覆面調査や調査レポートにも大きく影響する部分ですから、なるべく正直にかつ明確に回答することをオススメします。
調査受託はWEB以外に電話などで受けている会社もあります。
受諾後、調査会社の方で依頼内容を精査し、おって依頼者側に連絡が来ます。
スケジュールや受ける際の問題点、注意点などのアドバイスもあります。
この際に、店側の事情なども併せて説明しておくと良いでしょう。
料金の詳細、支払方法などもこの時点で明確にしておくことです。
依頼が成立した後は、覆面調査がスタートします。
なるべくいつも通り、店舗のありのままを見てもらうよう、従業員などにもあまり詳細を語らず、肩の力を抜いて対応しましょう。
調査後、調査項目の回答が来ます。
担当者が自ら説明に来る場合もあれば、メールや文書で回答が送られてくるなど、調査結果はメニューによって様々です。
注意点
覆面調査を受ける際には、なるべくいつも通りの店舗であることを心がけましょう。
必要以上に覆面調査への対応を考慮してしまうと、本来改善すべき個所が明確に見えてこないこともあります。
せっかく今後の店舗のより良い運営のための調査ですから、なるべくスタッフにも調査が入ることは明確にしないことがオススメです。
また調査会社を選ぶ際にも注意が必要です。
今や多くの覆面調査会社が台頭する時代、どの会社がよりよい調査を行えるのか、選ぶ側の選択力も求められます。
気軽なアンケート的調査で良いのか、それとも研修を受けたプロの調査員が良いのか、こうした点の吟味も注意するべきでしょう。
居酒屋の調査をする際のチェック項目について
対応力
覆面調では、スタッフの対応力を調査します。
「席を変えて欲しい」と言ったらどう対応するか、店内の床にゴミが落ちているのを見つけた時どう対応するか、顧客からクレームを受けたときどう対応しているかなど、何気ない対応力が見られています。
清潔感
店内の清潔感はもちろん、トイレや廊下、また出入口付近からのれんなど、店のイメージとなる清潔感は随所から感じられるものです。
もちろんテーブルや椅子、足元がキレイであることは大前提ですが、それ外にも、玄関口の傘立てにホコリが溜っているなんてこともチェックいるケースもありますので、細部までチェックし清潔しておきましょう。
飲食物の質
やはり居酒屋ですから、大切なのはその料理の質、飲み物の質です。
お刺身が乾いていた、鮮度の悪そうな配膳だったなんて言うのは以ての外ですが、それ以外にも料理を引き立てるお皿が選ばれているのか、きれいなコップで提供されているのかといった部分もチェック対象になります。
姿勢や態度
どれだけ素敵な料理を提供されても、配膳するスタッフが汚れていた場合、また態度が目につく場合はその料理の印象が薄くなってしまうものです。
スタッフの姿勢や態度は、料理と直接関係ないように見えて、店の質を左右する大きな部分でもあります。
笑顔でハキハキした店員の出す料理は、ことさら新鮮に見えたりするのが顧客身上なのです。
レイアウトも欠かせない
お店の照明は必要以上に暗くなっていないか、若しくは明るすぎないか、座席間隔は適当か。
また店内にレイアウトされた装飾品はマッチしているのかなども、顧客のリピート率に影響します。
大きな問題とならないように見える部分にこそ、改善の余地は眠っているものです。
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まとめ
居酒屋は、つねに顧客のニーズに応え成長する業種であり、お客様のニーズのヒントやその居酒屋の強み・弱みを掘り起こすのが覆面調査になります。
ニーズは時代と共に変化するもので、その変化を常に把握するためにはプロの力は必要です。
自分達では気づけなかった修正点を改善するため、自店の素晴らしい強みの発掘など、居酒屋において、さらには多種多様な業種やサービスにおいても覆面調査は必要不可欠な存在といえましょう。
見えぬ問題点を専門家に洗い出してもらい、よりよい店を維持そして発展させることは、これからの厳しい時代を乗り切るための力にもなりえるのです。