覆面調査を依頼した企業の失敗例!上手く活用するための対策とは?

会社の印象や評判を知るためには、各店舗や店員が普段どのような仕事を行っているか確認する必要があります。
そのために活用するのが覆面調査です。
依頼することで仕事に対する態度やどのようにお客さんと接しているかを知ることができます。
覆面調査はメリットも多いですが、失敗した際のデメリットもあるため、しっかり把握しておくことが重要です。
覆面調査とは?依頼する意義とメリット
まずは覆面調査がどのような仕事なのか見ていきましょう。
何故覆面調査という仕事が必要なのか、どういった時に依頼するのか知ることで、具体的なメリットを把握することができます。
仕事内容とメリットを紹介していきます。
覆面調査の仕事内容
覆面調査は対象のお店の様子やサービスのチェックをお店側に知られずに行う調査のことです。
レストランや居酒屋などの飲食店、マッサージ店やエステサロンなどのサービス業、薬局やスーパーなどの販売店が主に依頼対象となることが多いです。
調査員は店内の様子や接客態度、商品品質を一般のお客さんになりきってチェックしていきます。
一般のお客さんとして調査することで、普段通りの接客やお店の状況をより詳しく知ることができ、正しい評価に繋がります。
調査員は企業側から提示されたチェック項目に沿って調査を行っていきます。
依頼する企業にもよりますが、50項目以上からなる詳細なチェック項目に回答してレポートを提出するのが基本です。
実施すると得られるメリット
覆面調査を依頼することで企業には多くのメリットが得られます。
主に覆面調査を依頼する企業の多くは、会社の利益や停滞している業績の向上を求めて行います。
マンネリ化している対策への打開策となることを期待して、覆面調査の実施を検討する企業が多いのも特徴です。
組織の改革のきっかけになるため、組織全体の質や従業員のやる気の向上に繋がっていきます。
外部の意見を取り入れる
お店の運営状況を客観的に確認することができる点も挙げられます。
会社の中からでは会社の状況などに慣れてしまっているため、具体的な業務改善や打開策がなかなか出ないことも少なくありません。
覆面調査では会社とまったく関係のない外部の人間の目で自社を確認することができます。
偏見や先入観なく、確実に外部の意見を取り入れることができる点が、覆面調査を実施する大きなメリットと言えるでしょう。
問題点を提示して改善する
覆面調査の結果を確認して、自社の問題点を具体的に従業員へ提示していくことができます。
具体的な問題点が浮き彫りになることで、同時に改善策も考案できるのがメリットです。
改善策が提示できれば、業務改善や従業員の質を向上させることが可能となり、顧客満足度を上げることにも繋がります。
覆面調査依頼で起きた企業の失敗例
覆面調査依頼はメリットも多いですが、失敗すればデメリットにもなります。
覆面調査は会社の従業員にはバレないことが第一ですが、万が一従業員に把握された場合どのような不都合があるのでしょうか?
また、依頼する覆面調査の調査員の質なども失敗に関係します。
実際に覆面調査を起きた企業の失敗例を確認していきましょう。
調査員の調査不足やミス
覆面調査の失敗で多いのが、調査員の調査不足やミスです。
飲食店では店員の接客態度以外にも料理の盛り付けなどをチェックします。
スマホなどで写真を撮ってもらう必要がありますが、写真を撮り忘れる、食べてしまった後に写真を撮るなどのミスが出てきます。
また、エステなどのサービス業では依頼業者が行動を指定している場合があります。
指定された行動で店員の対応をチェックしなければいけませんが、調査員がその行動を忘れることも少なくありません。
良い対応をした従業員と問題のある従業員の名前の把握を忘れることが多いです。
これらの調査不足で改善策を考案できずに調査費だけがかかるケースもあり、注意が必要となります。
従業員への信頼度の低下
覆面調査は当然従業員には内密に行われます。
会社や従業員の質の向上を目的にしていますが、調査していることが露見すれば従業員に粗探しをしていると捉えられかねません。
一生懸命働いている従業員にとっては、信頼されていないと感じることも多く、会社への不信感にも繋がります。
安易な調査や質の悪い覆面調査は返って従業員のやる気を下げてしまうので注意しなければいけません。
調査結果が分かりにくい
覆面調査はレポートを提出して報告してもらうことになります。
しかし、そのレポートが分かりにくいと上手く業務改善に活かせません。
調査員は覆面調査会社によって一般の方を起用するケースもあります。
人によっては店内の様子や従業員の様子を上手く説明できないことがあります。
また、調査レポートが簡易的なものだと、具体的な改善策を考案できないことが多くなります。
詳細に書かれていても、写真など添付されていないと分かりづらい場合があり、レポートの書き方による失敗も少なくないため、依頼する際は注意が必要です。
覆面調査を失敗しないためには?
調査費用は決して安くはなく、せっかく調査を行うのであれば確実な調査を行いたいと、どの企業でも思うはずです。
では、覆面調査を失敗しないためにはどうすれば良いでしょうか?
失敗しないために注意する点を挙げていきます。
調査内容を明確にすること
覆面調査を失敗しないためには、調査してほしい部分を明確にし、調査員に細かく伝えることが重要になります。
覆面調査は会社や従業員の質を向上させ、顧客満足度を上げる目的で行われます。
しかし、会社によって重視する部分が異なることが多く、漠然とした調査内容では調査員も上手くチェックできず、問題点を提示できません。
従業員の言葉使い、顧客に対しての態度を重視するのか、店内の装飾やサービス内容に関してチェックするのか、明確に伝えておくことが重要です。
事前にチェックリストを用意して、調査員に分かりやすく提示しておくことも失敗しないための秘訣と言えます。
従業員が共感できる調査内容にすること
覆面調査は従業員側に調査をしていることを把握されてしまう場合もあります。
従業員に粗探しと捉えられ、やる気が低迷することが覆面調査の失敗として挙げられるため、万が一調査が露見しても、従業員への理解を得ることが重要になります。
問題点ばかりではなく、良い所も提示することで覆面調査への誤解を解きましょう。
会社全体の質の向上のために外部の意見を取り入れる必要性や、環境を変える目的で後押しする調査だという点をしっかり従業員に伝えることも大切です。
良い調査員を選ぶことが必要
覆面調査は調査と把握されないことが望ましいです。
しかし、覆面調査会社によってはプロ以外にも一般人やアルバイトを調査に向かわせる場合もあります。
より一般客に紛れて調査ができるため、一般人を募集することは珍しくありませんが、その場合は調査の質が落ちることが多く、失敗に繋がっていきます。
一般人でも問題ない企業も少なくありませんが、細かいチェックを行ってほしい場合は一般人の調査はあまり適していません。
そのため、より質の高い調査を行うためには調査員の選定が重要です。
良い調査員を選ぶためには、まず質の良い覆面調査会社を選ぶことが必要になってきます。
覆面調査会社を選ぶ際のポイント
良質な覆面調査会社を選ぶにもいくつか注意点があります。
依頼した企業は調査員に指示を出しながら調査できないため、会社選びはとても重要です。
しっかりポイントを押さえ、より良い覆面調査を行ってくれる会社を探しましょう。
調査員が一般人かプロか確認
業者は一般人を調査員として利用することもあるため、依頼する覆面調査会社がプロの調査員か一般人を採用しているのか確認しましょう。
一般人の調査も時には重要であるため、調査内容によっては使い分けられ、どちらも把握しておくことが大切です。
調査員の数がどのぐらい存在するのかも確認しましょう。
調査員の数が多ければ、その中から自社に合う調査員を選ぶことが可能です。
覆面調査会社の規模の大きさを判別できるので、調査員の数を提示している紹介サイトで比較することが重要となります。
業者の得意分野が自社と合うか
覆面調査は業者によって得意なジャンルが異なるため、依頼先が自社と合うか確認することが大切です。
覆面調査の中でも、飲食店の調査が得意な会社、接客サービスの調査に長けている会社など多岐にわたります。
調査員が得意とするジャンルや、年齢層によって適した調査も異なるので合わせて確認していきましょう。
幅広い年齢層の調査員がいる業者は様々な調査内容に対応できるのも特長です。
どの業者を選んで良いか悩んだ際は、幅広いジャンルに対応できる業者を選ぶと良いでしょう。
調査方法や分析依頼の有無
業者によって調査方法が異なるケースもあります。
調査方法は定量調査と定性調査の2種類あり、収集できるデータが異なるのが特徴です。
人数や割合などを数値化できるのが定量調査、数値化できない顧客の意見や行動などを収集できるのが定性調査となっており、どちらの調査方法を行っているか確認することもポイントとなります。
また、分析調査もできる業者か確認しましょう。
調査を行うだけでなく、調査結果を元に分析して詳細なデータを作成してくれる業者であれば、改善点もより把握できるようになります。
おすすめ覆面調査会社
おすすめの覆面調査会社をご紹介します。
起用している調査員の詳細、向いている業種の紹介、どのような調査結果を出すのか記載しています。
業者を選ぶ際の参考にしてください。
ショッパーズアイ(クロス・マーケティング)
出典:https://www.shoppers-eye.co.jp/
クロス・マーケティングは店舗に関わるサポートを行っている会社であり、そのノウハウが覆面調査にも活かされているのが特長です。
調査員は徹底した教育を行い、理解度テストに合格した者のみ採用しています。
調査員にはランク制が設けられており、調査員の質も明確なのが安心できる点です。
飲食店や販売店のみならず、スポーツジムや習い事、結婚式場まで様々な調査に対応しています。
来店でのチェックの他、電話対応やネットリサーチまで行ってくれるのも特徴です。
調査結果の分析まで行って改善点などを提案してくれます。
バックヤードの分析、効率化も提案して、会社全体の質向上に役立てられます。
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ファンくる(ROI)
ファンくるはグルメ、美容系の調査を得意とする覆面調査会社です。
店舗調査の他に、物販の調査にも長けているのが特長となり、健康食品から化粧品まで幅広い製品の調査も可能です。
調査員は一般の方、特に女性の調査員が多く、グルメと美容関連に適していると言えるでしょう。
主婦や働く女性の意見を積極的に取り入れることができるので、ジャンルが合致する会社には特におすすめできる覆面調査会社です。
画像投稿モニターでより分かりやすい調査報告をしてくれるのもおすすめできる点となります。
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ミステリーショッピングリサーチ
出典:https://www.msandc.co.jp/msr
ミステリーショッピングリサーチはサービス業向けの調査に「サービスチーム力診断」など提供している覆面調査会社です。
サービス業の調査に向いており、ヘアサロンやガソリンスタンドなどの調査におすすめできます。
飲食店の調査も勿論行っており、丁寧に細部まで調査してくれるのが特長です。
調査員は会員制で約50万人を有しており、幅広い調査にも対応可能です。
調査員は定期的にテストを行うことで質を保っているため、いつでも丁寧な調査を行ってくれます。
データ分析も細かいながらも分かりやすく提示してくれるため、業務改善に活かしやすくなります。
現場で取り組んでいることなど、あらゆる方面から分析を行い、数値化して問題点を浮き彫りにできるのも特徴です。
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