ミステリーショッパー調査員に求められる素質にはどんな特徴がある?
ミステリーショッパーは、一般客に扮して様々なお店に来店し、サービスや接客態度などの調査を行います。
主婦やサラリーマンのお小遣い稼ぎにも人気の副業で、調査員は指示された通りの調査を行いレポートを提出することで、報酬をもらうことができます。
外食費やレジャー、美容代を浮かす程度など、高額報酬は見込めませんが、気軽に始められるため人気があります。しかし気軽にできるとはいえ、あくまでお仕事です。適性とまでは言いませんが向き、不向きはあるようです。
ミステリーショッパーの仕事に向く人の特徴を知って、コツコツと気長に続けてみましょう。
基本中の基本!真面目に取り組めるか?
ミステリーショッパーの仕事を始めたい場合は、調査を募集している会社に登録し、自分の興味のあるジャンルやできそうな調査を登録することで、お仕事をもらうことができます。
調査対象のお店には様々なジャンルがあり、レストランや居酒屋などの飲食店はミステリーショッパーの調査先として有名です。他にも食品スーパーやドラッグストア、ガソリンスタンドなどの生活に関連したお店から、エステ店や美容室などの美容関連、保険代理店やカーディーラー、銀行や不動産業者など、人生の節目に利用するようなジャンルもあります。
調査に臨む際は、事前に調査対象店舗や調査内容などの注意点やマニュアルをもらいます。必要に応じて、事前に研修を受ける場合もありますが、当日までにマニュアル等をよく読んで頭に入れておく必要があります。
ミステリーショッパー調査員の仕事は簡単に始められ、履歴書の提出や面接もないので、気軽に始める人もたくさんいます。また特別なスキルが不要というのも、人気の副業のひとつである理由でしょう。
しかし、初めてミステリーショッパーの仕事をした人の多くは、意外と細かな指示が多く、調査後に提出するレポート作成が大変だと感じるようです。先にも述べたように、ミステリーショッパーでもらえる報酬は、さほど高額ではありません。飲食店なら、食事代に少しプラスした金額程度で、基本的には食事代や美容室でのカット代金などの節約程度の報酬です。
しかし報酬の多い少ないに関わらずれっきとした仕事なので、大きく稼げないからと言って、いい加減な調査が許されるわけではありません。調査の中には、指定のものを撮影してくるというものや、店員に決まったセリフで声かけをするものなどもあります。写真撮影では、撮影する角度や向きなどの細かな指定がある場合もあれば、お店に調査にいく時間も、閉店時間30分前などの指定があるものもあります。
細かな指定や指示には全て意味があり、目的を持って調査依頼がされていますので、少しくらい良いだろうという考えで調査を省略したり、間違ったまま進めたりすると、期待した調査内容を網羅できないことになります。
仕事をする上での基本ですが、真面目に取り組めるかどうかは大きな適性です。特にミステリーショッパーの仕事は、調査の依頼主や調査員募集をする会社の人と、直接顔を合わせることはありません。
だからこそ、仕事の精度の高さや真面目な取り組み方で、信頼を得られるようコツコツと続けていくと良いでしょう。
身バレはNG!自然体での調査ができるか?
ミステリーショッパーはいわゆる覆面調査です。調査員だとバレていては、お店の従業員も身構えてしまいます。会社の改善点や現状を把握したいと思っている会社やお店は、お客様の本音を聞きたいと思っています。
しかし直接聞いたのでは、本当のお客様の気持ちが聞き出せない上、非効率です。アンケートやはがきを設置するお店もありますが、お客様にとっては記入そのものが面倒なため回収率も上がらない上、内容はどうしても簡略化されたものになりがちです。
ミステリーショッパーなら、調査員とはいえ一般客の目線や視点をもっている一消費者であり、普段はそのお店を実際に利用しているかもしれません。だからこそ、調査員とは気づかれずに自然体で一般客に扮して調査する必要があります。
ミステリーショッパーを始めて間もない人にとって、与えられた調査項目を網羅することに集中するあまり、不自然な動きになってしまう場合もありますが、調査に慣れてくれば自然に振る舞えるようになります。
中には、調査する人によっては調査内容や指示そのものが、多少不自然と思える場合もあります。すぐに見つかる店内のトイレの場所を聞いたり、セルフのガソリンスタンドで、給油機の使い方をインターホンで店員に聞くというものもあります。
セルフ方式のガソリンスタンドは普及して久しく、今更使い方を聞くというケースはレアですが、そんなケースでの店員の対応術や接客の実態を知るという目的があります。
どんな場合でも自然体を装う冷静さと判断力が必要そうです。
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調査先のスタッフに寄り添った調査が重要
ミステリーショッパーの仕事は、調査と調査後のレポートの作成が基本的にセットです。単なるお店を利用しての感想を聞くアンケートや口コミ評価とは違い、ミステリーショッパーは消費者目線で感じた内容を報告することで、調査依頼元のお店や会社が、改善点や現状を把握しサービスの質向上につなげることや、従業員のモチベーションや競争意識を高めることなどが大きな目的です。
覆面調査というと、何となく粗探しのようなイメージもあり、サービスの至らなかった点や接客で気になった点を指摘するものと思いがちです。しかし、ミステリーショッパーは、先ほども述べた通りサービスや品質、従業員の士気向上などが主な目的なので、気になった点を重点的に報告することが必ずしも良いとも限りません。
改善の余地のある点は、当然消費者目線で感じたことを報告することが大切ですが、消費者やお客様としてうれしいと思ったサービスや良いと思った点についても、どんどん報告することが実は、お店にとっては成長のカギである場合もあるようです。
飲食店などでの子連れ客へのさりげない対応、意外と上手く開けられずにイライラするレジ袋を、さっと開けやすいようにめくっておいてくれる配慮、どんな小さなことでも、どんどんレポートに書いて、できれば従業員の名前も併せて報告すると良いでしょう。
レポートを受け取った会社やお店の中には、このレポートを従業員にもフィードバックし、優れた従業員の褒賞につなげているところもあります。従業員としても、一般のお客様に自分の頑張りや小さいけれど温かい配慮が届いているのを感じ、自信ややる気につながるはずです。そしてそれが会社や上司からの評価にもつながるので、やりがいを感じることでしょう。
わかりやすいレポート作成に必要な文章力
ミステリーショッパーの仕事は調査後に提出するレポートを、調査を引き受けている会社に提出し、内容を精査して受理された段階で報酬が支払われます。
このレポートは、調査員が提出したものをそのまま調査依頼主にフィードバックしているわけではなく、内容を細かく確認し、報告内容や来店実績との整合性も確認しています。
また調査依頼主であるお店にとっては、改善点の洗い出しや現状把握に使用する大切な情報です。時には他エリアへの出店計画時のマーケティングツールとして、また経営判断の参考に使用されることもあります。
誤字脱字はもちろん、わかりやすく読みやすい文章を書く力も問われます。初めはどのように書けば良いかわからず、戸惑うこともありますが、何度も書いていく内に要領を得ることでしょう。
文章力が無いからと遠慮せず、レポートのボリュームの少ない取り組みやすいものから挑戦していくと良いでしょう。
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まとめ
外食費や美容代を節約でき、家計の足しにもなるミステリーショッパーは、好きなことや興味のあることを中心に取り組める魅力的な副業です。細かな指示に従うことやマニュアルを読んだ上で調査に臨むことなど、最低限守るべきことがあります。
仮にこれらに強い抵抗感を感じるなら、残念ながら向いているとは言えないかもしれませんが、比較的簡単にできるモニター調査もたくさんあるので、自分にできそうなものから初め、徐々にスキルアップしていくと良いでしょう。