旅行代理店で覆面調査を行うメリットとは?おすすめの調査会社3選もご紹介

旅行代理店では昨今の環境の変化もあり、実店舗の来店数の減少やユーザーのオンライン化が進んでいます。
実店舗の売上げを上げたいけれど、思うようにいかず悩んでいる経営者の方も少なくないのではないでしょうか。

覆面調査では、お客様の視点でお店の実態を調査することが可能ですので、業務改善や売上アップのヒントを見つけることができるでしょう。
覆面調査を依頼するメリットとおすすめの調査会社についてご紹介していきます。

旅行代理店の覆面調査について

実際の店舗を通じて旅行商品を販売する従来型の旅行代理店は、Traditional Travel Agency(TTA、伝統的旅行会社)と呼ばれています。

これに対しオンラインのみで営業している旅行代理店はOTA(Online Tlavel Agency)と呼ばれ、インターネットの普及により近年売り上げを伸ばしているのが現状です。

OTAに対し伝統的旅行会社は、自社のノウハウや質の高いサービスを「対面コミュニケーション」を通じていかにお客様に提供できるかが重要視されてくるでしょう。

覆面調査によってリアル店舗の課題や問題点を抽出し改善することで、より良い空間価値をお客様に提供できることが期待されます。

覆面調査の方法と内容

覆面調査では、調査員が旅行商品の検討をしている一般のお客として店舗を訪問します。

旅行代理店(伝統的旅行会社)を覆面調査する場合は、リアル店舗のメリットや価値を提供できているかがチェックポイントです。
窓口で対応してくれるスタッフの接客以外にも、店内の空間づくりがしっかりされているか調査員が細かく見ていきます。

まずは、店舗の入り口が魅力的で入りたいと思うような工夫がされているかどうか。

店内においては、整理・整頓や清掃が行き届いているのはもちろんのこと、POPやパンフレットの陳列、ポスターの掲示などがセンスよくされているかも重要な確認項目になります。

接客においては、ガツガツとした営業スタイルではなくお客様に安心感や信頼を与えるようなものが好印象になるでしょう。
必要な情報はインターネットでほぼ調べられる時代ですが、実店舗における対面での接客ではお客様の背中を押してくれるような会話や提案などが求められます。
インターネットで調べた情報を、実店舗で確認して安心したいと考えるお客様も多いはずです。

以上のような観点から、調査を行い最終的には評価レポートにまとめられ納品されます。

旅行代理店が覆面調査を依頼するメリット

覆面調査を行うことで様々なメリットがありますが、実際にどのようなものがあるか順番に解説していきます。

店舗の実態を把握することができる

業務改善する為には、まずは現状を把握することが大事です。
覆面調査は、調査員が一般客として店舗を訪問しますので、ふだん通りのありのままの店舗の実態を確認することができます。

訪問する日時は伝えずに抜き打ちで調査を行い、店舗の清掃状況や、接客態度、他のスタッフの行動など、通常時の様子が確認できるでしょう。

お客様目線での評価が分かる

自分たちでは最良のサービスを提供しているつもりでも、実際にお客様がどのように感じているか分からないものです。
仮に、顧客向けにアンケートなどで聞き取りしたとしても、遠慮して正直に答えてくれない人がいるでしょう。

覆面調査では、お客様の視点で評価を行っていきますので何か問題があれば全てレポートにまとめて報告してもらうことができます。

中には厳しい意見もあるかもしれませんが、自分たちの成長につながると考えれば覆面調査をやってよかったときっと思えるはずです。

気が付かなかった問題点が分かる

覆面調査をすることで正直な意見を得ることができ、自分たちでは気が付かなかった問題の発見につながります。

完璧だと思って提供したサービスや接客も、お客様にとっては不快と思う場合があるかもしれません。
特に接客は改善したくても、自分たちでは問題点に気が付きにくいものです。

外部から客観的に評価をしてもらい、問題を発見できるのは覆面調査のメリットになります。

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旅行代理店が覆面調査を依頼する流れ

続いて実際に覆面調査を依頼する場合の流れについてご説明していきます。

まずは、覆面調査を依頼する調査会社を選びます。
さまざまな調査会社がありますが、複数社を検討してみて自分達の旅行代理店が成長できると思ったところに依頼してみましょう。

記事の後半でおすすめの調査会社をご紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。

調査内容の設定

調査会社が決まったら、調査内容を設定していきます。

旅行代理店の業務内容やサービス内容を正しく把握してもらい、覆面調査におけるボリューム感を確認する為にすり合わせを行います。

調査員の条件、スケジュールや調査対象となる店舗の詳細などを伝えていきましょう。
これらの内容をもとに入店前から退店後までの調査票を作成してもらいます。

調査員の選定

上記で設定した内容をもとに調査員を選定していきます。
性別、年齢、住んでいる地域など該当する条件の人に募集をかけて抽出し、選定された調査員は、事前にしっかりと注意事項を読み込んで本番に向けて備えます。

覆面調査の実施

調査員が対象の店舗を訪問し、スタッフの接客や店舗の状態などをチェックします。
調査内容はレポートにまとめられ、実際に訪問した証拠として撮影した画像とともに調査会社に報告。
問題がなければ店舗を訪問した日から24時間以内に調査会社に結果が揃います。

調査レポートの納品

調査員から提出されたレポートは複数名でチェックされ、修正箇所があれば調査員に内容を確認しながら分かりやすい調査レポートにブラッシュアップしていきます。

作成された調査レポートは郵送やオンライン上でデータでの納品になります。
調査会社によってはエリアごとの強み、弱みや再来店意向を高めるための改善策を提案してくれるところもあります。

調査結果の活用方法

覆面調査を実施することによって店舗の実態や課題を表面化することができますが、それだけで終わってしまっては意味がありません。
調査結果をどのように活用していけばよいか順番に解説していきます。

店舗の改善

覆面調査では、店舗の清掃状況や設備、清潔さなどがチェックされます。

調査結果をもとに店舗の環境をより良いものに改善していきましょう。
旅行代理店では、実店舗に来店するメリットをいかに提供できるかがポイントとなってきます。

スタッフの接客内容などについても、社員全員が共有できるように指摘内容をもとに教育を実施していきましょう。

人事評価

調査で高評価を得たスタッフを社内で表彰したり、人事評価に反映したりすると社員のモチベーションアップにもつながります。
中には社内コンテストの一環として、覆面調査を取り入れている企業もあるくらいです。

注意点としては、評価の悪い結果に対して叱責ばかりすると社内のモチベーションが下がってしまうことです。
どのように改善していけば良いか一緒に考えたり、アドバイスを行ったりしていきましょう。

成功事例の共有

調査結果において、良い事例や評価が得られたら社内メールや社内報などを通じて全社で共有できると良いでしょう。
スタッフ自身が自ら学び、現場で実践していくきっかけにもなります。

また、実際の店舗名や社員の実名とともに紹介することで、紹介された社員のモチベーションアップにもつながります。

社員研修に取り入れる

課題を抽出することで、店舗をより良いものにしていくにはどうしたらよいかが見えてきます。
さらに調査結果をもとに社員研修を行うことで、より現場に沿ったメンバー育成を促すことができるでしょう。

お客様の声は、現場の社員にとって大きなインパクトがあり、何をどのように改善すればいいのかリアルな事例とともに研修に取り入れることでより効果が期待できます。

覆面調査を実施する場合の注意点

覆面調査を実施する際にはいくつか注意点もあります。
以下の点に気を付けて覆面調査を行っていきましょう。

調査結果に対しての心構えを確認しておく

覆面調査を行う上で注意したいのは、粗探しを目的にしないことです。

問題点や課題を把握しようとすると、悪い点やしっかりできていない従業員が目につくものです。
企業や店舗をよりよくしていきたいという心構えが大切ですので、覆面調査の意義や目的を明確にして実施するようにしましょう。

調査会社選びは慎重に行う

覆面調査を行っている調査会社がたくさんある為、どの調査会社に依頼するのか慎重に選定しましょう。

まずは、相談、見積もりをとって複数の調査会社を検討した上で決定することが大切です。
覆面調査をより効果的なものにしていく為には、一回の調査で終わらせるのではなく、複数回にわたって実施していくといいでしょう。

その為、調査会社は今後も付き合っていく必要があるという事を念頭に置きながら選んでいきます。

従業員のケア

覆面調査は調査を行っていることが発覚した際に、従業員が「粗探しをされた」と会社に対して不信感を抱いてしまうことがあります。

調査日が事前に分かってしまうと覆面調査の効果が薄れてしまいますが、場合によっては覆面調査を実施する事について事前に社員と共有しておくのもいいでしょう。

例えばチェック項目を事前に共有しておくと、経営陣と従業員の双方で納得した上で覆面調査を行うことができます。
結果報告の際にも、従業員を交えて解決策の共有や立案を行うことが解決策になると考えられます。

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旅行代理店におすすめの覆面調査会社の選び方

複数ある覆面調査会社の中で旅行代理店に適した調査会社をどのように選べば良いのでしょうか。
調査会社を選ぶ際のポイントについてご説明します。

旅行代理店の実績があるか

過去に旅行代理店の調査実績があれば事前の打ち合わせの説明も短縮でき、調査会社としても経験を活かせる部分がある為、過去の実績について確認してみましょう。

また、調査会社は特定のジャンルに特化したところもありますが、複数の業界で実績がある調査会社であれば豊富なデータとノウハウにより旅行代理店を調査する際にも活用できる面があるのでおすすめです。

できれば、可能な範囲で過去の調査内容を質問してみてください。
自社の覆面調査の際に活用できるところがあれば積極的に取り入れていきましょう。

グローバルリサーチに対応しているか

年々海外からの訪日外国人の数は増加傾向にあり、日本の旅行代理店を利用する外国人も増えています。
覆面調査をする目的、調査内容にもよりますが、外国人の視点から調査が行えるかについても確認しておくべき点と言えるでしょう。

既に自社でグローバルに対応できる取り組みを始めているところや、これから始めようと思っているところも現時点でどれくらいのレベルにあるか参考にできるのはメリットになると言えます。

実際に日本語のサイトでオンラインの予約では不安があるという外国人については、実店舗に来店して相談する傾向がありニーズが高いと考えられます。

質の高いレポートと改善提案がある

調査会社によって、調査項目やレポートの内容は異なる為、質の高いレポートを提出してくれるところを選びましょう。

依頼することで事前にレポートのサンプルが確認できるところがほとんどだと思いますが、どのような形でレポートが作成されるのかを確認しておきます。

また、調査結果をまとめただけではなく、課題や問題点に対して改善提案があるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
調査会社によっては、改善提案がオプションとなっている事がありますので予算と照らし合わせての検討が必要です。

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旅行代理店におすすめの覆面調査会社3選

複数ある調査会社の中から特に旅行代理店におすすめの覆面調査会社を3社ご紹介します。
どの調査会社がよいか選ぶのに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

株式会社クロス・マーケティング(旧 株式会社ショッパーズアイ)

豊富な実績と質の高い調査が可能

株式会社クロス・マーケティングは全国のさまざまな業種で覆面調査を行っている調査会社です。
約130,000人以上の調査員が登録されていて年間約20,000店舗の調査実績があるので安心感があります。

また、調査結果をまとめるだけでなく、問題解決に向けた改善提案も行ってくれるのが魅力です。
豊富な調査実績があり、もちろん旅行代理店の覆面調査の実績もあります。

調査員の特徴としては、事前にトレーニングを受けてテストで満点が取れないと覆面調査に行けないシステムになっていることです。
質の高い調査員の派遣と調査で評価レポートの作成が期待できるでしょう。

グローバルリサーチも対応できる

年々、訪日する外国人は増加しており日本の旅行代理店を利用するケースが増えています。
そういったグローバル化に対応しているかどうかも他社との差別化につながります。

株式会社クロス・マーケティングでは在日外国人の調査員も登録している為、外国人のお客様を想定した調査が可能です。
店舗の案内や接客方法の改善にぜひ役立ててみてはいかがでしょうか。

▼株式会社クロス・マーケティング公式サイトはこちら

ミステリーショッピングリサーチ

顧客満足度の調査実績NO.1

ミステリーショッピングリサーチは店舗の顧客満足度の調査実績においてNO.1を誇っています。

様々な業種の調査実績があり、店舗、学校、ホテルなどの調査を行っているので旅行代理店の覆面調査も安心して依頼できます。
お客様の立場に立って、旅行代理店の店舗の現状を評価してくれます。

業界トップの調査員数、調査実績

年間23.4万の圧倒的な調査数と51万人の調査員数でどちらも業界NO.1を誇っています。

蓄積された調査データをもとに、売上に相関する「感動ポイント」を把握できる設問項目を設計します。
豊富な調査員の中から、各店舗の主要なターゲット層に合ったモニターに調査を依頼することが可能です。

▼ミステリーショッピングリサーチ公式サイトはこちら

インパクトホールディングス

質の高い調査が可能

インパクトホールディングスでは、調査員の質が高いのが強みです。

ゴールド、シルバー、ブロンズ、ノーマルといった形で階級ごとに調査員が分かれており、調査の目的に合わせて選定されます。
調査員のレポートも最短で7日営業後で納品されるので、すぐに結果を社内にフィードバックすることが可能です。

レポートが充実している

調査における設問や内容は企業ごとにカスタマイズが可能です。

調査員は企業理念や旅行代理店のサービス内容をしっかり理解した上で調査に向かいます。

さらに事前にWEBテストで理解度チェックを行っており、マニュアルを十分に理解した上での調査となります。
より正確で充実したレポートを作成することが可能となっています。

▼インパクトホールディングス公式サイトはこちら

まとめ

覆面調査では、自社だけでは気が付かない問題点や改善点を発見できるので、抜本的な業務改善をしたい場合にもおすすめの手法です。

多くの旅行代理店では顧客満足度の向上や差別化を課題としており、覆面調査に対するニーズや必要性が高まってきています。

また、覆面調査をする際は、調査をする目的や現状の課題を明確にして、調査によって何を明らかにしたいか事前にしっかり確認しておくことが大切です。

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