ミステリーショッパーで稼いだお小遣いに税金はかかる?

所得がある人は基本的に税務署に所得に関して申告をしなくてはいけません。ミステリーショッパーで得た収入をお小遣いにしている主婦でも申告は必要なのでしょうか?

確定申告という言葉を知っている人は多いですが、会社がしてくれる年末調整しかしたことがない人も多いはずです。今回はミステリーショッパーの仕事や報酬と、確定申告についてご紹介したいと思います。確定申告を知っておくとお得になる人もいますよ。

ミステリーショッパーの仕事と報酬

ミステリーショッパーは調査する店舗に行き、サービスを受けて、調査項目に沿ってレポートを記入する仕事です。レポートを提出後に報酬は支払われます。まずは調査案件を紹介しているサイトに登録することが必要です。登録は無料のサイトが多く、サイトによって特典や紹介されている調査店のジャンルが違うので、調査に行きたい店が豊富なサイトを選ぶとよいでしょう。調査ごとに指定条件や注意事項があるので、調査に行く前にしっかりと確認が必要です。条件が守られていなかったり、調査項目漏れがあると調査不履行とみなされ、報酬がもらえないということもありえます。細かい事項にきっちりしないといけないので、お得な仕事ではありますが、丁寧さも求められる仕事です。

サービスを受けて何故報酬がもらえるのかと言うと、調査を依頼した企業の目的が関係しています。企業として売上アップやリピーターの獲得は経営陣からすると考えなければならない課題です。しかし、考えるには「今の店の現状はどうなっているか」を売上や来客数といった数字以外のことも見ないといけません。だからといって、経営陣が直接店を訪れて調査をしても、普段通りの店や従業員の姿を見ることは困難です。そこで活躍するのがミステリーショッパーです。一般客に紛れて来店することで、普段通りの接客をうけられますので、店の現状はどうなっているかを、「お客様の目線」で評価、調査をすることができます。実際に、調査を定期的にした店では調査内容を受けて行った改善策で売上アップとリピーターの獲得に繋がったようです。

報酬は受けたサービス代金の20%~100%が一般的ですが、支払った代金以上の額がもらえることもあります。また、報酬が現金ではなくポイントで支払われるサイトもあるので、事前に報酬の受け取り方法について確認しておきましょう。

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基本的に確定申告は必要!

ミステリーショッパーで得た収入はその金額の大きさに関わらず、基本的に確定申告が必要です。ちょっとしか稼いでいないのにめんどくさい!と感じるかもしれませんが、収入が少しでもあるのであれば、正直に申告しましょう。ただし、サラリーマンの方が副業でしている場合で、儲けが20万円以下なら、確定申告不要になり、法律上でもハッキリ書かれているようです。

ミステリーショッパーで得た収入の種類はどれになるのでしょうか。会社勤めの人が会社から得た給料は、雇用先から出るものなので給与所得になります。しかし、ミステリーショッパーはどこにも雇われているわけではありません。受け取る報酬はあくまでも調査をしたことに対する謝礼・報酬になります。この場合の所得は「雑所得」扱いになります。これがもし、定期的に入るお金で、謝礼の金額が大きくなれば事業所得の扱いになります。しかし、副業程度の頻度でしている分にはそこまで大きな金額にはなりにくいので、そういった方は雑所得として申告をしましょう。

ミステリーショッパーがその仕事で得た所得を申告した場合に払わなければいけない税金は2種類あり、1つは所得税及び復興特別所得税です。もう1つは住民税です。1つ目の所得税及び復興特別所得税は他の所得や控除もあわせて計算されるものですが、主婦など、他に収入がないという方でしたら、控除額をひくと支払わなければいけない税金額が0円になるかもしれません。一方、住民税は利益の10%が課税されると考えてよいです。主婦の場合扶養に入っている人もいるかと思いますが、扶養に入っていても、前年度の収入に対して払う仕組みになっているので、前年度に収入があれば収入額に応じて払わないといけませんし、今年度ミステリーショッパーで収入があった人は来年度に所得に応じて払わないといけません。住民税にも控除があり、配偶者がいたり子供がいれば、支払い金額が減ることもありますので、一度調べてみるといいでしょう。支払い額の目安は、前年度の年収が200万円ほどの場合には、10万円ほどの支払いとなります。

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確定申告の仕方

確定申告の時期は決まっており、毎年2月16日~3月15日までです。申告書は税務署や市役所の税関係の窓口で貰うことができるのと、税務署のホームページで印刷することもできます。作成後、管轄の税務署の受付に直接出すか、管轄税務署に郵送でも可能です。紙に書くのがめんどくさいという人は、ネットを使って提出することもできます。

ミステリーショッパーの収入は雑所得になるので、所得を書く欄を間違えないようにしてください。それと受けられる控除は漏れなく記入しましょう。基礎控除は誰もが受けられる控除ですが、他に配偶者控除、生命保険料控除、医療費控除などでしたら当てはまる人も多いかと思います。生命保険料控除に関しては保険会社が発行する「生命保険料控除の証明書」を添付する必要があり、この証明書は毎年秋ごろに登録の住所に発送されます。捨てずに保管しておきましょう。医療費控除も前年度病院に行っているのであれば領収書などを出しておきましょう。

かかった経費についても忘れずに記載しましょう。例えば交通費です。交通費も調査の度に電車などを利用していたら大きな金額になります。その交通費を所得から引いて、残りの金額に対しての課税になるので支払う税金を少なくすることができます。

確定申告後、納税が必要な人は納税の手続きが必要です。所得税の支払いが必要な人は3月15日までで、税務署にある納税書に納税額を記載して、税務署や金融機関で支払います。住民税に関しては後日納付書が勝手に届くのでそれを待ちましょう。

会社員の方で、副業をしてはいけないという人は注意してほしいのですが、住民税が発生した際に、住民税が会社の給料から天引きされることがあります。会社に知られたくないという人は、確定申告の第2表にある「住民税に関する事項」の所に、「自分で納付」という箇所を選んでおけば、納付書が自宅に送付されるので会社の給料から天引きという事態を避けることができます。

まとめ

ミステリーショッパーはお得にサービスを利用できる仕事で、主婦が隙間時間を使って、また会社員の方が副業としてしやすい仕事です。報酬は調査案件によりますが、多いものでしたらサービスを受けるのにかかった費用以上の額をうけとることができます。

報酬や謝礼は額によらず収入になるので、確定申告の必要があります。確定申告の時期は決まっており、その期間に提出と納税をしなくてはいけません。しかし、ミステリーショッパーの報酬は利用したサービス代金の一部であることが多いのでそれほど大きな収入にはなりにくい上、経費やその他の控除を使えば、大きな税金の支払いになることは少ないでしょう。

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