ミステリーショッパーからの結果はどこを見ればいい?ポイントについて解説
今ある現状を把握し、その問題点を明確にするため、多くの企業でミステリーショッパーは利用されています。
明確になった問題点に対し、その改善点を働く社員や会社に、より早く正しく反映させるためには、ミステリーショッパーは重要であり、その調査結果の影響は大きなものになります。
そんなミステリーショッパーですが、調査結果が報告された際にはどのように活用するのが良いのでしょうか?
また改善への手法はどのように進めるべきなのでしょうか?
それぞれまとめてみました。
目次
ミステリーショッパーからの結果で見るべきポイント
ミステリーショッパーに調査を依頼した際には、その結果は重要になります。
ただ、漠然と良い・悪いだけで調査結果を見るのではなく、どういった点で問題だったのか?といったポイントをしっかりと把握することが大切です。
例えば、接客を伴う飲食店関連の企業である場合、飲食店として提供する食事の質に関しては、常に最高のものを求める部分である一方、従業員のサービス提供という面も同じく重要度が高いところになります。
どちらも細心の注意と、配慮が欠かせないところであり、調査する際の重要な部分になります。
また医療サービスを提供する、また保険業務をサービスするといった業種の場合は、接客に加えて従業員の説明責任、その丁寧さや分かりやすさといった具体的な部分にまでミステリーショッパーが調査するポイントになります。
そのため、ミステリーショッパーの調査結果はサービス・クオリティ・クリンリネスそれぞれのカテゴリーでのチェックポイント一つ一つが積み重なり、総合的な結果に反映するということになります。
その中には問題点・課題点もありますがそのお店の強みも見出せることもあります。
まずは、ミステリーショッパーの結果を自分たちの現状の実力であるとしっかり受け止め、そのうえでどう改善すべきか?強みをどう伸ばすか?をお店の全員で考えることが必要になります。
さらに、マネージャーの方は、自分たちの店の第一印象はどうなのか?を振り返ることが大切です。
▼関連記事
ミステリーショッパーは信用できるのか
ミステリーショッパーとは、社会的に浸透されてきたのが最近ではあるものの、こうした業種はかなり古くから存在していました。
日本のみならず、世界中でも覆面調査が行われています。
それは、企業が自ら行う場合、また専門職に委ねる場合と、その手法は様々でしたが、古くから行われていた事業なのです。
企業が大きくなればなるほど、下の声は上に通りづらいもの。
そのため大きな企業の優秀な企業家は、自社の存続を保つため、企業の自浄機能として覆面調査を続けていたのです。
今ではミステリーショッパーという事業となり、多くの企業が利用するところとなりましたが、歴史的な必要性の中培われてきた業種でもあります。
ミステリーショッパー自体を信用出来る出来ない、という所より、まずは調査結果において、しっかり聞く耳を持つということが重要です。
悪い結果の時は「あれはたまたま忙しくて…」などと言い訳を言い、良い結果が出れば慢心で何もせず。
そんなことでは何も向上することはできません。
ミステリーショッパーの結果は給料に影響する?
ミステリーショッパーの結果に関して心配されるのは、人事評価に関することでしょう。
とくに給料面に関しては、ミステリーショッパーの結果次第で変化してしまう可能性があるなら、それはもう注目必至の問題点となります。
給料面に影響するか否かこの点に関していえば、雇用契約の中で企業の売り上げや評価の如何によって給料の変動があるという契約をしているのなら、間違いなく給料への影響はあるでしょう。
ただし企業の売り上げによって毎度、給料が変動するというような契約の社員はほとんどいないでしょう。
とはいえ、ミステリーショッパーの結果は給料面に全く反映しないとはいえません。
というのもミステリーショッパーの結果は、今の企業(店舗)の現状を客観的にみた結果です。
企業がどのような形をしているのか、そこを真摯に見つめ、改善すべきポイントを是正しなければ、企業の成長はありません。
成長の無い企業では明日の給料の保証も保たれなくなる可能性もあるのは事実です。
ミステリーショッパーの調査で分かること
ミステリーショッパーの結果で分かること、それは何よりも、その企業の今です。
そして、それは内側からではなくお客様の目からどのように見えるかということです。
自分のことは一番よく分からないとよくいうものです。
それは人間だけでなく、企業だって同じこと。
その企業で働いていると、従業員も自分目線になりがちですから、外側から見る企業の形を正確に把握するのは難しくなります。
ミステリーショッパーは依頼受けた企業を客観的に調査します。
だからこそ、自分達からは見えなかった部分が浮き彫りとなり、顧客と企業との温度差や距離感を見つめ直すことができます。
ミステリーショッパーに調査を依頼することで、今の企業の形を知り世の中の動きに合わせて正しく変化させることもできます。
社会が何を求め、どんなサービスが求められているのか、そこに正しく寄り添うことができるのです。
▼関連記事
ミステリーショッパーへの依頼が適している業種
保険関連
生命保険や傷害保険、また車両に関係する保険など、人の生命や身体、財産に大きくかかわる保険関連企業は無くてはならない業種の一つです。
また近年は、就活生の多くが保険関連企業への就職を希望しているなど、最も注目を集める業種ともなっています。
そんな保険関連企業では、保険を紹介し顧客に勧める外交員のレベル、また提供する保険内容の浸透度など、顧客と企業の温度差は常に注目しておくべきところ。
今どのような状況にあるのか、どんなことが求められているのか、それをミステリーショッパーへ依頼し、把握するのに最も適した業種です。
結果を反映し、働き手のやる気を向上させるといった使い方もできるでしょう。
販売業
食品や日用品、衣類など販売を中心とする業種では、ただ今ある商品を販売するという志だけでは企業の成長を望むことはできません。
企業として成長を求めるなら、どんなものを販売するかだけでなく、どの様に販売するか、着目点を多角化させる必要もあります。
ミステリーショッパーは、企業の内側からではなくお客様の視点からも販売業種に着目することが出来ます。
今の問題点だけでなく、どこに成長のポイントがあるか、販売員の魅力など具体的に洗い出しを行うことも可能。
つまりミステリーショッパーへの依頼によって、新しい魅力を見つめ直すにも適した業種なのです。
飲食業
言わずもがな来客からの印象によってその業種の未来が左右されるのが飲食業です。
様々な試行錯誤で顧客獲得に尽力されている企業も多く、その手法如何によっては企業の存続さえ左右される危うさもある業種とも言えましょう。
ミステリーショッパーは、客観的目線で調査を行います。
見落としがちな店内の問題点だけでなく、企業自身が気づけなかった魅力さえも見つけてくれます。
▼関連記事
まとめ
ミステリーショッパーと聞くと、まるで問題点が前提にあり、それを探し出すといったあら捜しのような印象に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ご紹介したようにミステリーショッパーの結果は、より良い形に是正するためのヒントや自分たちの強みを知るチャンスでもあります。
自分の嫌な部分は、目をそらしがちです。
しかし、そこに改善のポイントはあるもの。
ミステリーショッパーは、そんな目をそらしてしまうポイントを、多角的かつ客観的に明確にし、良い方向に導くいわば道しるべのようなものなのです。