菓子店の覆面調査におすすめ3社!メリットや活用法・注意点も解説
菓子店の売上を上げたい場合、自店舗の強みや弱みを的確に把握する方法として有効なのが、覆面調査です。
対面でお客様へ接客し、なおかつ食べ物を取り扱う菓子店では、お菓子のクオリティだけでなくスタッフの対応や清潔度、店舗の内装や設備までお客様の評価に影響を与えます。
本記事では、菓子店での覆面調査の内容やメリットを解説します。
また、調査会社の選び方やおすすめの会社も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
菓子店の覆面調査で行う調査内容
菓子店の覆面調査といっても、お店によって解決したい問題や知りたい情報はさまざまです。
覆面調査の内容や項目は多岐に渡ります。
どのような調査があるのか把握しておけば、自社の経営改善や売上向上に対してより効果的な調査が行えるでしょう。
また、調査内容は、サービス会社によって異なるのがポイントです。
調査を実施したい項目があるかを確認することは、依頼会社の選定基準にもなります。
外観や清掃をチェック
調査員が来店すると、店舗の外観からすでに調査は始まっています。
菓子店ならではのお店の雰囲気や、魅力的なコンセプトが表現できているかは重要なチェックポイントの1つです。
看板の位置、メニューの立て看板などが目にとまる工夫をされているか、夜に電灯や装飾用ライトが切れていないかなど、細かなところまで評価されます。
また、お店の前は暗くないか、店内への入りやすさも、お客様に対する配慮も重要なポイントです。
お店の前にはゴミが落ちていたり、仕入れの荷物が放置したりしていないかの清掃状況も欠かせません。
落書きや破損は店側の責任ではないとしてもお客様にとってはマイナスイメージになり、スタッフの意識が低いと思われてしまいます。
お店のコンセプトに関わらず、外観の清潔さは必要不可欠です。
店内の様子をチェック
店内では、内観と商品がチェックされます。
お店のコンセプトにマッチした内観か
お客様は外観や看板で興味を持って入ってくる方も多いです。
コンセプトのイメージと店内の内装や商品に相違があると、お客様が外観やホームページなどで感じたイメージと違ってくるので、「期待外れのお店かもしれない」と感じさせるかもしれません。
店内は清潔かどうか
食品を扱う菓子店では、清潔感が第一です。
コンセプトにマッチした店内であっても、清潔感がなければ印象が悪くなってしまうので、清掃が行き届いているか、厳しくチェックします。
ゴミやホコリはもちろん、髪の毛などが落ちていないかは特にチェックされるポイントです。
特に床の色が明るい色の場合、ゴミや埃、髪の毛が落ちているととても目立ちます。
たとえお客様の髪の毛であっても、食べ物を扱う菓子店の店内ではマイナスイメージになりかねません。
店内のこまめな清掃が行き届いているかの評価につながります。
ケーキなどが並ぶショーケースは、お客様が触りやすく汚れやすいので、常に綺麗な状態かの確認が必要です。
商品の保管状態は適切か
食品を扱う菓子店では、商品の品質管理も最重要項目です。
焼菓子など、個包装になっているお菓子のコーナーはお客様が手に取って見るもの。
お客様が触って商品陳列が乱れていないか、クッキーなど割れやすいものが崩れたり傷ついたりしていないかもチェックします。
ギフトにも使われる焼菓子は賞味期限・消費期限の管理も重要。
不注意で賞味期限の切れた商品や賞味期限がかなり近いものを並べたままにすると、古いお菓子を売るお店と思われてしまいますので、しっかりと管理できる対策が必要です。
生ものであるケーキがショーケースの中で崩れていないか、きれいに並べられているかもチェック項目。
業務用の冷蔵ショーケースはどうしても乾燥しやすく、新鮮なものを仕入れていてもフルーツや飾りのミントなどの見栄えが悪くなりやすいです。
こちらも菓子店がこまめに確認できているかを調査員が確認します。
スタッフの対応は適切か、清潔さはあるか
お客様と直接やりとりしてお菓子を箱に入れたり包んだりするスタッフの対応は、お客様満足度にも大きく影響します。
注文したいお客様を待たせていないか、待ってもらう場合は声かけができているか、対応するスタッフの言葉づかいは適切か、わかりやすい説明があるかなど、接客面でお客様に対する配慮が感じられるのが非常に重要です。
お客様は待たされたり、適当に対応されたりすると不満や不安を感じるので、どんなに忙しくても、ていねいな言葉づかいと態度ができているかが大切となります。
贈り物のお菓子を探すお客様から、お菓子の詰め合わせを作ってほしいといった要望も多いですが、その場合、お客様の要望や予算などをしっかり聞いて、希望に沿う提案ができるかはスタッフのスキルに左右されます。
挨拶・笑顔などの基本的なコミュニケーション力に加え、想像力や提案力も重要となるので、チェック項目に入りやすいです。
また、お菓子を取り扱うスタッフ自らの清潔さもチェックされます。
長い髪は結ぶ、前髪や爪は長くしすぎないなど、飲食店では基本的なことですが、1人でもできていないとお店の印象に影響するので、こちらも重要ポイントのひとつといえるでしょう。
手の汚れは見ただけではわかりませんが、バックヤードから売り場にきたスタッフが手指消毒や手袋もせず商品に触ると、不快感を持つお客様もいます。
そのため、こまめな消毒や手洗いができているかもチェックします。
菓子店の覆面調査で行うメリット
菓子店が覆面調査をするメリットを解説します。
サービスの改善点を見つけられる
調査前には気づいていなかった問題点が洗い出され、その問題点に対する改善点が発見できるので、お客様によりよいサービスを提供できます。
調査で得られたさまざまなデータを分析すると、稼働率や客数増加などマーケティング戦略を考える際に活用できるでしょう。
継続的な調査で対策と改善を繰り返せば、より質のいいサービスへとつなげることが可能です。
自店の強み・弱みを発見できる
覆面調査ではさまざまな観点のチェック項目が数値として評価され、自社の強みや弱みを可視化できます。
調査で評価が高かった項目は強みとして全面的に強化すれば、より店舗の長所が活かされます。
評価が低かった項目は、今後の課題として改善しましょう。
スタッフを客観的に評価できる
覆面調査という外部の人間による評価は、第三者の客観的かつ公平な調査結果です。
店内の人間関係や個人的感情が入らず公平に評価されるので、スタッフの満足度向上やモチベーションアップに繋がります。
覆面調査ではいい点についても詳しく評価してもらえるので、スタッフの長所に気付けたり、新たな強みを発見したりする機会にもなります。
また、第三者に評価されたスタッフは調査結果を素直に受け入れやすく、問題点のあるスタッフの育成にも効果的です。
評価される機会が増えれば、スタッフ自身の意識も高まり、よりよいサービスや運営への関心も高まるのが期待できます。
▼関連記事
覆面調査を依頼した後の流れ
覆面調査を依頼した場合の一般的なスケジュールについて解説します。
現場調査・設問設計
対象となる店舗のヒアリングから、菓子店の状況や調査目的を把握し、菓子店にある問題点や課題を明確にします。
その内容をもとに、お客様とお店との接点をベースとした設問設計をします。
設問設計から作成される調査票の回答方法には、お客様の来店から購入までの行動順になった設問方式、1つの設問に対する回答は1つとする、接客の詳細を把握するためのコメント欄の設置など、さまざまな形式があるのが特徴です。
覆面調査から自店舗について深く知るためには、必ず設問項目と回答方法の確認をしてください。
立案された項目を1つずつチェックして、お店に欠かせない項目に的確で詳細な回答が得られる調査票にしていきましょう。
調査票が完成したら、調査期間や調査項目を決定します。
調査員募集〜抽出・育成
覆面調査の調査計画が完成したら、覆面調査会社での調査員選定が始まります。
菓子店に送られる調査員は、ヒアリング内容をもとに会員用サイトに依頼情報が掲載される流れです。
また、実施する菓子店の都道府県や地域の会員には直接メールを送る場合もあります。
応募した会員から調査員を選定するには、お店のお客様イメージを条件に組み込んだり、調査を行う菓子店の利用履歴や頻度などを参考にしたりして、選定条件を作成するのです。
条件から選定された会員は、さらに事前テストや研修を受け、調査員に適切かどうかが審査されます。
研修内容はそれぞれの依頼で異なり、マニュアルの熟読度やテスト内容の違い、調査員育成のために要する時間も変わってきます。
特に重点的にチェックしてほしい項目がある場合など、特別な情報がある場合は事前に伝えておきましょう。
店舗調査〜調査レポート入力・画像提出
調査期間に入ったら、調査員がお客様として来店し、設問設計や事前マニュアル通りにチェックします。
入店から退店までの調査が終了したら、調査レポートの入力です。
画像提出がある場合は、画像も一緒に提出します。
調査実施のレポートは、どの会社も一般的には24時間以内に報告される場合が多いです。
早いところでは、速報として調査員が入力したレポートを即日確認できるサービスもあります。
調査レポート納品
調査員が入力したレポートは、社内にて複数人がチェックします。
調査における矛盾点や不明点を明瞭にしたり、分かりにくいコメントには調査員に確認し再入力したりして、最終的に見やすくわかりやすいレポートを完成させます。
オプションとして複数の項目から分析を行い、レポートとして提出するサービスも行う会社もあるので、依頼する覆面調査会社を選ぶ際にサービス内容をしっかりと確認しましょう。
調査結果の活かし方
覆面調査によって得られた調査結果を、菓子店で活用する方法を紹介します。
細分化した評価をより詳細な改善に活かす
調査項目は、細分化が可能です。
商品やお店への評価は、項目が細分化されていればいるほど改善策を考えやすくなります。
調査前まではわかっていなかった欠点も、明瞭になる可能性が高いです。
その項目に対する対策を図れば評価を落としていた部分の改善になり、全体として評価が上がっていきます。
スタッフのサービス向上
評価の高かったスタッフの対応はマニュアル化して共有すれば、スタッフ全体のサービス向上につながります。
一方で、評価が悪かった対応などがあれば、経営者だけでなくスタッフ全員で考えるとスタッフの気づきの機会になり、意識改善に効果的です。
商品陳列などの店内改善
サービス提供する側と購入する側の商品を見ている視点は、異なる場合があります。
商品陳列やディスプレイに関しても、一般的に好まれる傾向や特徴があります。
評価で高かったポイントは積極的に取り入れ、マイナスだったポイントは改善していくと、店内の雰囲気もお客様に好まれるものに改善できる可能性が高いです。
強み・弱みを把握したマーケティング戦略
調査結果から得られたデータから強みや弱みを把握できたら、それらをマーケティングに活用しましょう。
想定しているターゲット層により満足してもらうにはどうしたらいいのか。
ターゲット層に来店してもらえていない場合、対策はどうしたらいいのか。
強みは伸ばす戦略を、弱みは改善に向けて対策をたてるなど、強み弱みの把握と根拠あるデータが揃っていれば、戦略は多様に考えられます。
しかしながら、菓子店でマーケティング戦略を立てるのは時間的に難しいことも多いでしょう。
アフターフォローがしっかりしている覆面調査会社なら、今後の戦略についても相談ができるので、活用し、菓子店の売上アップに繋げましょう。
覆面調査を実施する場合の注意点
覆面調査を実施する際には、注意するポイントもあります。
菓子店で覆面調査を行う際、事前に理解しておくべきポイントを解説します。
正確な評価には綿密な調査計画が必要
覆面調査で店舗が抱える問題点や課題を浮き彫りにしたり、改善策を見つけ出したりするためには、事前の調査計画がしっかり練られているかが重要です。
調査する目的や困っていることなどを調査会社に事前に共有しましょう。
期待する回答内容が得られそうか、自社の問題解決に有効な設問であるかなど、調査結果がお店の問題点改善に活用できるように提案してくれます。
送り込まれる調査員が相応しいかどうかも、覆面調査成功のポイントです。
調査員はできるだけ自社の求めるターゲット層や実際に利用しているお客様と一致することが必要になるので、そういった情報も調査会社に共有しましょう。
スタッフとの関係性に配慮する
覆面調査は、スタッフの粗さがしではありません。
悪い点や評価の悪いスタッフに目が行きがちですが、結果の悪い点ばかりに注目するのではなく、スタッフのいい点に目を向ける姿勢が大事です。
また、菓子店のスタッフは若い方やアルバイトが多い場合もあるでしょう。
覆面調査で自分の欠点ばかりを指摘されると、辞めてしまう可能性もあります。
また、伝え方によっては経営者とスタッフの関係性が悪くなる場合もあるので注意しましょう。
結果はあくまで第三者の評価であり、経営者の意思ではないとスタッフが理解しているのが重要です。
調査結果を無駄にしないためにも、スタッフの不満は聞き入れる一方で、出された評価にもしっかりスタッフが受け入れられるようにフォローしましょう。
結果を活かして改善策を考えよう
覆面調査で得るのは、結果の良し悪しだけではありません。
つい結果ばかり気にしてしまいがちですが、評価を受け止め改善が必要な点はしっかり改善策を見つけるのが重要です。
スタッフにもただ評価を伝えるのではなく、その評価から何を改善したらいいか考えてもらいましょう。
改善のためにできることをそれぞれ考え行動するようになれば、スタッフ自身の仕事に対する意識向上の機会になります。
▼関連記事
覆面調査会社の選び方
覆面調査会社を選ぶ際に注目すべきポイントを解説します。
調査員の質や調査項目
的確な覆面調査を行うには、調査員の質の高さや調査項目の多様さがポイントになります。
調査員はどのくらいの人数から抽出されているか、研修のクオリティなどで調査員のレベルが予想できます。
調査項目では、自店舗の調査にあっているかどうかや設問種類の豊富さ、回答方式は多様にカスタマイズ可能かをチェックしましょう。
菓子店での調査実績があるか
覆面調査は、飲食店、美容室、介護施設などさまざまな業種で実施されています。
業種によって、設問内容は異なるのが特徴です。
基本的な設問に加え、菓子店で覆面調査を行うのに適した設問、さらに菓子店ごとに必要な設問があります。
店舗改善により効果的な調査をするため、菓子店での実績があるかどうかがポイントです。
調査後のサポートがあるか
調査結果をマーケティングに活用する場合は、詳しい分析やマーケティング手法などの専門的な知識が必要です。
他にも、調査から得られた改善点に対してスタッフ研修を行うにも時間や手間がかかります。
調査会社には、マーケティング支援や社員研修を提供している会社もあるので、うまく活用しましょう。
そうしたサービスも追加で受ければ、得られた調査結果をより有効活用できます。
▼関連記事
おすすめの覆面調査会社3選
菓子店に特化した覆面調査会社もありますが、さまざまな業界で依頼を受けている調査会社なら飲食店に限らず、さまざまな視点から調査が可能です。
ここでは、他業種での覆面調査を行っており、かつ菓子店の調査実績もあるおすすめ会社を紹介します。
株式会社クロス・マーケティング
クロス・マーケティングは、マーケティング事業に関するコンサルティングを行っており、リサーチ事業においては年間1万件以上の調査実績を持っています。
覆面調査では、全国13万人の調査員からサービス提供し、豊富な経験はもちろん、菓子店での調査実績もあります。
専用のリアルタイム回答が可能で、豊富なインターネットリサーチの経験と活きたデータ活用が強みです。
また、マーケティングを専門としているので、調査から調査後のフォローまで安心して任せられる実力あるサービス会社です。
株式会社ROI
ROIは顧客満足度調査サービス「ファンくる」の運営をはじめ、集客やマーケティングからリサーチ事業まで幅広く展開している会社です。
「ファンくる」では全国120万人の登録モニターを抱え、累計取引社数2,000社を超える豊富な実績を持っています。
レポート作成費用が業界の中でも最安値レベルで、調査結果が平均3日で提出可能という速さが魅力です。
株式会社MS&Consulting
MS&Consultingはリサーチ事業やコンサルティングを行っている会社で、覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」を運営しています。
調査員は51万人にのぼり、これまでの実績から蓄積されたデータを活用した設問設計や担当者の複数回によるレポートの品質に定評があります。
専門性が高く、レポートチェックにはモニターへの確認でコメントの品質向上を行うとともに、作成されたデータはグラフや表など、今後の経営に活用しやすい形にして納品されるのが特徴です。